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五輪誘致の裏で民族差別

2020年東京五輪開催実現に向け、日本は「オールジャパン」で臨んでいる。国際オリンピック委員会(IOC)の評価委員による東京視察(4∼7日)には、都知事、選手、首相をはじめ政府関係者も東京の魅力をPRした春夏秋冬

▼日本オリンピック委員会(JOC)会長は、「オールジャパン体制で、この招致にかけて取り組んでいるという姿勢を評価委員会に伝えることができた」と胸を張った。が、民族差別や総聯と在日朝鮮人いじめを政府、自治体が率先してあおっている現状をIOCが知ったら、果たしてその反応はどうなるだろうか

▼田中宏・一橋大学名誉教授は2月25日、日本外国特派員協会での記者会見で興味深いエピソードを紹介した。…1980年代当時、民間の名古屋人権委員会がIOCに、「名古屋に重大な人権上の問題がある」としながら、名古屋市が公立学校の教員採用に国籍条項を設けて受験を拒んでいる事実を告発した。名古屋は落選、開催地はソウルに決まった

▼前都知事の度重なる民族差別発言や朝鮮学校への補助金停止、「高校無償化」制度除外などの差別的政策は、明らかに「人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別」を禁じたオリンピック憲章にも反している。五輪開催国としてはふさわしくない。今からでも、あらゆる差別を撤廃し、多文化共生社会に向けて「オールジャパン」で動き出すべきだ。(進)