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李明博、背任と脱税で告発

民間団体、私邸用地不正購入疑惑などで

大統領府が不正に関与

南朝鮮の李明博前大統領が、私邸用地不正購入疑惑と民間人違法査察事件をめぐり民間団体から相次いで告訴・告発された。

「参与民主主義と人権のための連帯」(参与連帯)は5日、ソウル・内谷洞の私邸用地不正購入疑惑に関連して、特定経済犯罪加重処罰法の業務上背任の容疑で李前大統領をソウル中央地検に告発した。退任からわずか9日後のことだ。

私邸用地不正購入疑惑をめぐり李前大統領とその妻、長男を検察に告発する参与連帯のメンバー(連合ニュース)

私邸用地不正購入疑惑とは、李明博前大統領が退任後に暮らす私邸用地を、青瓦台(大統領府)の関与の下、李前大統領の長男・李始炯氏名義で公示地価より安く購入して利益を得た疑いが浮上した問題である。

問題の私邸用地はソウル市南部の閑静な住宅街にある約2,600㎡。大統領は退任後も国費で警護されるため、昨年5月、私邸部分を始炯氏が、隣接する警護施設用の土地を青瓦台が同時に購入した。しかし、始炯氏が公示価格より安値で購入する一方、青瓦台は同地価の4倍の金額を支払っていたことが発覚。李前大統領一家が負担しなければならない代金(9億74万ウォン)を国家予算に転嫁したという疑惑が噴出した。

捜査にあたった特別地検チームは昨年11月13日、この事件の実態を不法贈与と結論づけた。

参与連帯は、「国家予算の警護施設購入費用9億74万ウォン(約8,300万円)を事実上の私邸用地購入費用に転用した経緯について、李前大統領がまったく知らなかったとは考えにくい。側近に背任行為を指示したか、少なくとも報告を受けほう助した」と主張した。また、李前大統領夫人の金潤玉氏と始炯氏に対しても不動産実名取引法違反の疑いで告発した。

同日、YTN(連合テレビニュース)労働組合も国務総理室の民間人違法査察事件と関連して、李前大統領を職権乱用、業務上横領などの疑いでソウル中央地検に告訴した。

国務総理室の民間人違法査察事件とは、国務総理室の公職倫理支援官室(現公職服務管理官室、公務員に対する監察を主な業務とする)によって、一般の民間人の動向が法的な根拠なしに違法に捜査されていた事件。民間企業の代表が、2008年に自身のブログに李明博大統領を批判する動画を掲載したところ、国務総理室の公職倫理支援官室から銀行口座を調べられるなど違法な査察を受けたと暴露したことが発端となった。

検察が違法査察に関わった公職倫理支援官室の関係者を起訴したことで、事件は一旦収まったかのように見えたが、その後、青瓦台が違法査察に介入していたとする疑惑が浮上し物議を醸した。

南朝鮮の憲法上、現職の大統領は刑事上の訴追が免れるが、退任後は在任中の犯罪について法的責任が問われることになっている。

今回の告訴・告発を受け、前大統領に対する検察の捜査が実施されるかどうかに今後の関心が集まっている。

「BBK事件」を隠蔽

李明博前大統領は就任以前から数々の不正に携わってきた疑惑が持ち上がっていたことから、大統領としての資質が厳しく問われてきた。

代表的な事件は2007年の大統領選における最大の争点となった「BBK株価操作事件」である。

「BBK株価操作事件」は南朝鮮出身で米国に在住していた金敬俊氏が、1999年に南朝鮮で「投資顧問会社BBK」を設立、2000~2001年にかけて株価操作を行い、投資資金を横領した詐欺事件。莫大な損失を被った投資家の中からは自殺者が出るなど、社会的に大きな衝撃を与えた。

金敬俊氏は当時、この事件に李明博前大統領が関わっていると主張したが、李前大統領は自身も株価操作の被害者だと主張して関与を否定していた。

しかし、内部告発サイト「ウィキリークス」によると、2007年の大統領選当時、候補者であった李明博前大統領の陣営がBBK株価操作事件の真相を隠す目的で、事件の核心人物である金敬俊氏の南朝鮮送還を先送りしてくれるよう米国側に要請していた事実が明らかになっている。

李政権末期である昨年10月、BBK株価操作事件と関連して米国で訴訟を担当したある女性弁護士がソウルで記者会見を行い、事件の核心はBBK社ではなく李明博前大統領が代表を務めた「LKeバンク」であると暴露した。

南朝鮮メディアの報道によると検察の周辺ではBBK株価操作事件も今後、全面的に再捜査されるという話が取りざたされているという。

(金里映)

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