南朝鮮に駐屯する米軍による犯罪事件がソウル中心部で相次いで発生している。
17日、ソウル・麻浦区西橋洞にある居酒屋で米兵が暴れ、さらには通報を受けて駆けつけた警察官を暴行した。
2日には、米兵3人がソウル・梨泰院で市民に向かってBB弾を乱射。追いかけてきた警察官を車ではねて逃走し、警察官が拳銃を発砲する事件が起こった。
一方、2月2日には米兵6人がソウルの地下鉄の車内で女性に性的暴行を加え逃走、うち3人が逮捕された。
南朝鮮政府は17日、米軍の犯罪が相次いで起ていることに対して米大使館側に遺憾の意を表明。これを受け米軍側は、犯罪を犯した米兵に「不名誉除隊」を含む措置を講じるとともに、再発防止策として関連部隊に禁酒令や3~4日間の外出・外泊禁止などを命じたとした。
米軍による犯罪が相次ぐ中、「韓米駐屯軍地位協定」(SOFA)の根本的な改正が必要だという世論が南朝鮮で再び高まっている。11日には与党・セヌリ党からも、同協定を改正すべきとの声があがった。
現行のSOFAによれば、南朝鮮の警察は犯罪を犯した米兵を現行犯逮捕した場合にのみ1次調査を行うことができる。現場で捕まえることができなかった場合、米軍側が警察の出頭要求に応じなければこれを強制することができない。
南の市民団体・米軍犯罪根絶運動本部の関係者は、「現在、米軍による犯罪の不起訴率は50%を超えているうえに、裁判となる比率も3~4%にしか過ぎない。事件の実態を正確に把握できるよう、調査権を強化するための全面的な協定改正が必要である」と主張した。
一方、南朝鮮に駐屯している米軍数が、米・南当局間で合意された2万8,500人よりもはるかに多い、3万7,000余人に上ることがわかった。
昨年発表された米・国防省の「基地構造報告書」によると、2011年9月末を基準に駐南米軍数が3万7,354人に上ると集計された。
しかしこれについて、駐南米軍司令部と南朝鮮国防省の関係者は、「公式的な数は2万8,500人」であるとし、「基地構造報告書の内容は現在確認中である」と述べた。
これまでの3年間の米軍数を見ると、2009年には2万6,305人だったが、2010年には3万1,839人に、2011年には3万7,354人に達し、継続的に増加している。とくに地上軍の増加数が割合的に大きい。
米軍の数が急激に増加した背景には、2012年1月に発表された米国の「新国防戦略」が関係しているという見方がある。
米国の「新国防戦略」とは、海外駐屯米軍の60%をアジア太平洋地域に投入し、南朝鮮や日本をはじめとするアジアの同盟国との軍事同盟を強化することなどを柱としている。
米国は2022年までに国防費約4,900億$を削減しなければならないという緊縮財政の中、アジアに向けた戦力の再分配を進めている。
この流れの中で、イラクやアフガニスタンから撤収した米兵力が南朝鮮と日本に多数移動し、駐屯米軍数増加につながっている。
南の市民団体・「平和と統一を開く人々」の米軍問題担当者は、「(米軍の)人員が増えれば当然、犯罪比率が高くならざるを得ない」として、最近頻繁に起こっている米軍による犯罪と兵力数増加の関連性について指摘した。
(金里映)