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〈高校無償化〉朝鮮学校卒業生らが要請、「後輩の苦痛、もう見たくない」

2012年11月29日 15:55 主要ニュース

要請書を手渡す朝鮮学校卒業生

「日本の大学に在籍する朝鮮高級学校卒業生」連絡会の代表7人が11月27日、文部科学省を訪れ、朝鮮高級学校への「高校無償化」即時適用を求める内閣総理大臣、文部科学大臣宛ての要請書を提出した。また、2千人が書いた「無償化」適用を求めるメッセージカードとともに、2万筆の署名も提出した。

要請書は、「後輩たちが差別的処遇により苦痛と負担を強いられる姿をこれ以上見たくない」などと指摘した。

朝高を卒業し、東京大学、上智大学、青山学院大学などに通う学生たちは、「メディアの報道を審査の基準にすべきではないし、卒業生たちにも支給されるのかが心配だ」、「朝鮮学校に通う妹が心ない人たちに罵声を浴びている」、「私たちの学校だけ無償化が適用されない。本当に審査が進んでいるのか教えてほしい」、「田中大臣の言葉に期待したのに残念だ。在日朝鮮人の歴史に目を向けてほしい」などと訴えた。

文科省の担当者は、2010年11月に提示した基準に変わりはなく、審査に関わる必要な確認をしているなどと話した。

2010年3月、当時衆院文部科学委員長だった現文科相が東京朝鮮中高級学校を訪問した際、当時高級部1年生だった朴廣玲さん(上智大学1年)が授業を受けている教室に入ってきたことがあった。大臣は、朴さんの肩をなでながらノートに目を通したという。そのときのことが今でも忘れられないという朴さんは今回、大学の友人など約80人からメッセージカードを集める活動に奔走。「田中大臣を強く信じている」と話す朴さんは、「これからも大学の友人たちに朝高卒業生の思いを伝えたい。後輩の悲しそうな顔をもう見たくないから」と力強く語った。

(李東浩)

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