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日本に進出する朝鮮族

2012年11月05日 14:07 春・夏・秋・冬

中国朝鮮族と出会う機会が増えた。在日中国朝鮮族の数は増加傾向にあり、留学生や研究者、出稼ぎにとどまらず、活躍の場を年々広げている

春夏秋冬▼朝鮮族とは、中国国籍を持ち、中国の戸籍上の民族欄に「朝鮮」と登記されている人々を指す。その数、約200万人。朝鮮籍、「韓国」籍の在中コリアンと区別される。南朝鮮に約50万人、日本に約10万人が暮らす。とくに近年、日本への往来が盛んになっているという

▼中国と南朝鮮の国交樹立(92年)以来、朝鮮族の南への留学や出稼ぎが急増した。しかし、中国・延吉で聞いた話では、「近年、南での生活をやめ中国に戻って来るケースが増えている」。朝鮮族を対象に行われたアンケートによると、「南朝鮮で差別や疎外感を経験した」人は51.9%。中国の40.7%、朝鮮の12.5%を上回った。また、「祖国はどこか」という質問に「中国」と答えた人は91.9%だったが、「母国はどこか」という質問に「中国」と答えた人は24.9%、「朝鮮」が36.0%、「朝鮮半島」が23.9%、「韓国」は8.8%だった

▼一方、中国経済の発展と相まって、日本の大学を出て3、4カ国語を話す優秀な朝鮮族が、ITや貿易の分野で重宝されている。日本で起業する人も現れた。ある企業家は、朝鮮族が日本と朝鮮半島、東アジアとの懸け橋になると胸を張る。どこかで聞いたセリフだ。負けてはいられない。(天)

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