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〈高校無償化〉朝鮮学園理事長連絡会の代表らが要請書提出

速やかな適用を求める

全国学校法人朝鮮学園理事長連絡会の代表7人が16日、文部科学省を訪れ、朝鮮学校生徒たちへの「高校無償化」早期適用を求める田中真紀子文科相宛ての要望書を提出した。要望書は、「文部科学省の公正、厳粛な審査の結果として朝鮮学校への『高校無償化』適用の発表が速やかになされることを今一度、強く要望する」と強調した。

要望書を読み上げる朝鮮学園理事長連絡会の代表

「高校無償化」制度が施行されて以来、過去2年半におよぶ長い期間、各界各層の同胞、日本市民が「無償化」適用を求めてきたものの、未だに結論が出ていない。さらに、「教育助成金」などの既存の諸権利まで奪われかねない深刻な事態が各地に広がり、朝鮮学校生徒を取り巻く教育環境は、「無償化」制度発足以前よりも悪化している。

文科相は就任直後の記者会見(2日)で朝鮮学校への「高校無償化」制度適用の可否について、「そろそろ政治的な判断をこの内閣がする時期に来ている」などと述べた。

この日、文科省を訪れた朝鮮学園代表たちは、この発言にも触れながら、早急に結論を出すよう迫った。また、文科相が衆院文科委員会の委員長として、2010年3月3日に東京朝鮮中高級学校を視察し、生徒たちの学ぶ姿や教職員、保護者たちの教育に対する思いなどにふれたときのエピソードについても言及した。

この日、席上ではまず、東京朝鮮学園の金順彦理事長が要望書を読み上げ、文科省担当者に手渡し、「われわれの生の声をぜひ田中文科相に伝えて欲しい」と訴えた。その後、代表らの発言があった。

神奈川朝鮮学園の尹日赫理事(74)は、10月2日の文科相の発言を引用し、「大変心強く思った」ものの不安をぬぐえないでいる、父母や子どもの悩み、精神的苦痛を考えてほしいと述べ、「教育の理念はどこに行ったのか。なぜ朝鮮学校だけがダメなのか。政府によるイジメだと思わないのか。他の外国人学校と同じように処遇してほしい」と語気を強めた。

茨城朝鮮学園の李忠烈理事(43)は、「無償化」から朝鮮学校だけが除外されていることで「既得権の侵害」まで起きていると強調。水戸市議会が朝鮮学校への助成金を打ち切ったが、そのような動きは県にも拡散していると述べ、「子どもたちには何の罪もない。現在も多くの朝鮮学校が日本に存在している歴史的経緯を今一度考えて欲しい」と指摘した。

東京朝鮮学園の李英銖理事(60)は、在日コリアンの権利問題に言及しながら、とくに子どもたちの権利に関しては妥協なく認めてほしいと「無償化」実現を訴えた。また、文科相が東京中高を訪問したときの思いを今一度想起してほしいと述べ、文科相、首相に朝鮮学園理事たちの要望をぜひ伝えてほしいと語った。

(李東浩)