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〈取材ノート〉先代の意志を後世に

大阪・生野南地域の情報誌として16年もの間、同胞のネットワークをつなげてきた「ヨボセヨ」の200号発刊記念式典(主催=同実行委員会)に参加した。取材ノート500部で創刊された同誌は、その後地域同胞たちの支持賛同を受け、1,200部にまで発行部数を伸ばした。

記念式典で2代目の編集委員長を務めた実行委員会の禹成勲委員長の姿を見たとき、編集委員たちの過去の苦労が少しでも理解できたような気がした。

禹委員長は同誌の初代編集委員長を務めた故・金基哲顧問の話をする度に声を詰まらせた。当時、情報誌を作ろうと有志らで話し合い、やがて同誌の名前も決まって、いざ責任者を誰にするかというときに困っていたそうだ。そんななか、故・金基哲顧問が二つ返事で編集委員長を引き受けてくれたという。金顧問は編集に携わるなか、いつも編集委員たちに「継続は力なり」と繰り返し教えたそうだ。編集委員たちは顧問が亡くなった後もその意志を継ぎ、これまで一度も中断することなく、同誌を16年間発行し続けてきた。

同誌発行のために力を注ぎ、亡くなっていった同胞たちを思って、涙をこらえながら話した禹委員長の姿を見て、禹委員長がこれまで「ヨボセヨ」の編集活動を通して、同胞たちと深い愛情と多くの思い出を共有してきたのだと感じた。

「『ヨボセヨ』の16年の歴史は、生野南地域の歴史であり、そこに関わった全ての人たちの歴史だ」(禹委員長)

1世たちが亡くなり、世代交代が進む中、「ヨボセヨ」のように地域同胞の生きた証を書き残し、先代の思いを後世に伝えていく活動が特に大事だと感じた。(辰)