朝鮮は、セヌリ党の朴槿恵・大統領候補に対し、一貫して批判的な姿勢をとっている。
「(5.16クーデターは)不可避の最善の選択」(7月16日)発言など、父である故朴正熙元大統領が起こした軍事クーデターや独裁的な維新体制を美化する自身の歴史認識をめぐって、南朝鮮世論の反発を受けた朴候補だが、朝鮮のメディアや各団体もこれまで、朴候補の歴史観を問題視してきた。
朝鮮歴史学学会は8月9日、「『維新』独裁の復活は絶対に許されない」というタイトルの備忘録を発表し、5.16クーデターの真相と維新独裁政治による犠牲、経済の植民地隷属化や政経癒着による不正腐敗など、南朝鮮社会にもたらされた負の側面を暴露した。
朝鮮は、朴候補が対北敵対姿勢をとっていることについても非難を続けてきた。
労働新聞9月18日付は論評で、北が「核放棄の決断を下さなければならない」「積極的な変化を期待する」などと述べた朴候補の発言を批判した。また朴候補の妄言は失敗した李明博政権の「対北政策」をそっくり譲り受けるという意思表示で、執権野望を実現しようとする下心を自らさらけ出したものであると糾弾した。
一方で、朴候補が4月の総選挙に続き、野党をはじめとした民主改革勢力を狙って「親北左派」「従北勢力」などとレッテルを貼り攻勢をかけたことに対しても非難している。祖国平和統一委員会書記局が6月11日に発表した公開質問状は、朴候補が2002年5月に平壌を訪問して金正日総書記と会見し、「少なからず『親北発言』をした」などと暴露し、朴候補自らも「従北主義者」ではないのかと指摘した。
また、一時は李明博との「差別化」を試みた朴候補が、再び李明博と結託して執権のために画策していることについても非難を強めている。
労働新聞9月15日付は論説で、李明博と朴候補が青瓦台で密談を行ったことに対し、再執権の野望を実現するための不純な共謀、結託の所産であると糾弾。セヌリ党がまたもや政権を執れば、北南関係が最悪の破局状態から脱することができず、朝鮮半島の戦争危機も解消することができないと指摘した。
去る4月3日、朝鮮民主法律家協会代弁人談話を発表するなど、北側は一貫して保守勢力の再執権に反対する立場だ。
(金里映)