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右に傾く日本の安保論議

2012年07月23日 11:12 春・夏・秋・冬

交渉術の基本の一つに、初めに無茶な要求を突き付けておいて論点をずらし交渉を優位に進めようとする手法があるそうだ。これを日本の安保論議にたとえるなら、一部政治家に日本の核武装の必要性を叫ばせておいて、議論を本来あるべきよりも右寄りで進めようとする隠れた意図が感じられる

春夏秋冬▼6月20日に成立した改正「原子力基本法」に「わが国の安全保障に資する」という文言が追加された。同日可決された改正「宇宙航空研究開発機構法」では、「平和目的」としていた限定が緩和された。重要案件が議論なしに「スピード可決」された。朝鮮中央通信は、「日本の野心的な核武装と宇宙軍事化策動は、必ずや地域と世界規模での軍備競争を引き起こすだろう」と非難。中国、南朝鮮からも批判が上がった

▼政局や消費税増税論議に隠れて事は深刻さを増している。日本政府の国家戦略会議のフロンティア分科会は、「集団的自衛権」の行使を容認する報告書をまとめた。「自衛隊」は白昼に都内の街中で訓練を実施。防衛相は、欠陥だらけの米輸送機「オスプレイ」の10月運用開始を明言した。さらに野田内閣は、「自衛隊」の武器使用を緩和する「PKO協力法」の改正案を提出しようとしている

▼野田首相は消費税増税法案可決に「命をかける」と述べた。戦費に回すつもりかと疑われてもしかたがない。問題の本質を見極めなければ。(天)

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