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赤いネクタイ

2012年06月08日 09:45 春・夏・秋・冬

歓迎曲が流れ、少年団代表が主席に敬礼する。手を伸ばし、赤いネクタイを結ぶ。スタジアムを揺るがす「万歳!」の歓声。幼い頃、フィルムで見た光景が蘇った。金正恩第1委員長が朝鮮少年団創立66周年を祝う大会に出席し、演説を行った。春夏秋冬

▼66周年行事を「過去類を見ない盛大な祝典」にするというのは、第1委員長の発案だという。全国すべての小、中学校から代表が選ばれた。その数2万人。地方の子どもたちのために特別機が飛んだ。平壌では動物園、遊園地を満喫し、新設の劇場で公演を観た。

▼「祝典」は第1委員長の演説で最高潮に達した。時代の転換を実感させる言葉がつづられていた。「明日の朝鮮は少年団員たちのもの」、「わが党は君たちに世界で最も素晴らしい社会主義強盛国家を引き継がせる」-若きリーダーの自信と決意が心を打った。演説を聞きながら目頭が熱くなった。

 ▼ スタジアムの人々も泣いていた。苦難の時代、総書記とともに祖国存亡をかけてたたかった日々を思い起こしたのかもしれない。幾多の試練を乗り越え、歩み進んだ道は正しかった。国家事業として少年団員たちを平壌に招請し、盛大なイベントを開催する時代を迎えた。その日、メインスタンドには、祖国の未来である子どもたちを慈しむリーダーの微笑みがあった。いまの少年団員たちも、きっとその光景を心に刻んだはずだ。(永)

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