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選挙と「色彩論」

選挙が近づくと南の保守勢力は「色彩論」を持ち出す。「北に対する態度」で政治家を色分けし、進歩勢力に「親北」のレッテルを貼る。分断状況下に置かれた大衆の安保不安を煽る手法だ。 春夏秋冬

◆ 12月、南では大統領選挙が行われる。4月の国会議員選挙で躍進した統合進歩党の比例代表候補予備選をめぐる不正問題をきっかけに与党側の「政治的魔女狩り」が始まった。民主労組などを支持母体とする政党を「北」と結びつけ、野党連帯の広がりにくさびを打とうとしている。大統領もこれに加勢した。ラジオ演説で「北の主張も問題だが、それを反復する『従北勢力』がより大きな問題だ」と発言した。

◆ レイムダック化が著しい大統領が「従北勢力」の「除去」を主張しても、与党に有利に働かず、むしろ世論の反発を招くという指摘がある。実際、ラジオ演説では哨戒艦沈没事件の「北犯行説」に触れた。それを否定する者は「従北勢力」というわけだ。

◆ 当時、南でも「北犯行説」に対して不信の声が上がった。大統領の発言通りなら、当局の発表に疑問を抱いた多くの有権者は「親北」であり「除去」されるべき人々だ。任期末の悪あがき。これまでの失政を正当化しようと躍起になる大統領の「色彩論」は完全に破綻している。都合の悪い反対意見を封じ込めようとする権力の横暴が、世論の賛同を得られるはずがない。(永)