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〈取材ノート〉平壌のイルクン

2012年05月14日 10:33 コラム

平壌支局での取材を初めて経験した。取材の合間に、平壌のイルクン(活動家)たちの仕事ぶりを見た。一般的に「案内員」と呼ばれる海外同胞事業局のイルクンたちは、総聯など海外同胞のためにあらゆる面で尽力してくれる。

取材ノート同胞が平壌でのホテル暮らしの衣食住における不便がないか、常に細心の注意を払う。そして、同胞が参観を終えると、しっかりと感想を聞く。改善点を見つけ、分析、研究し、同胞らの信頼を得ていく。さまざまな要求を把握し、ときに提案もしてくれる。

「案内員」だけでなく、ホテルの従業員もしかり。ある日、記者がレストランでご飯をおかわりした。すると次からはご飯がテーブルに2杯置かれるようになった。なぜかと聞くと、「気兼ねなしに食べていただこうと用意しました」と前回とは違う従業員が言う。同じような体験をした同胞も感激していた。

「案内員」たちが、働けば働くほど、同胞から好かれ、愛される。感謝の気持ちを実感することが出来れば、それが活力となり、次の仕事につながっていく。これまで同胞生活を担当する記者として活動し、感激されたことが何度あっただろうかと自責の念に駆られた。

平壌支局を訪れた同胞たちは一様に、同僚記者たちを見て「がんばってね!」と激励してくれた。ペンを持ち、カメラを持ち、せわしく走る若手記者たちにも、同胞は同じように声をかけてくれた。紙面を見て、きっと親近感を抱いてくれてのことだと思う。そのあつい期待に応えていきたい。(東)

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