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〈歴史×状況×言葉 23〉国木田独歩/否定的現実の冷徹な観察者

ビフテキの付け合わせにはポテト、というのは定番の組み合わせのようだが、ではビフテキとポテトのどちらをとるかと問われたらどうだろう―「諸君は牛肉と馬鈴薯とどっちがいい?」「牛肉がいいねエ!」「しかしビフテキに馬鈴薯は附属物だよ」「そうですとも! 理想はすなわち実際の附属物なんだ! 馬鈴薯もまるきり無いと困る、しかし馬鈴薯ばかりじゃア全く閉口する!」。.これは国木田独歩の「牛肉と馬鈴薯」(1901)というユニークな短編に出てくるやり取りだ。

数人の紳士たちがウイスキーを飲みながら、牛肉(実際)と馬鈴薯(理想)を対置させた人生論談義に興じる。そこへ牛肉党でも馬鈴薯党でもない岡本という男が、自分は「吃驚したいというのが僕の願」であり「宇宙の不思議を知りたいのではなく、不思議なる宇宙に驚きたい」という願望を披瀝する。一同は理解ができず嘲笑する。岡本も作り笑いで場をやり過ごしつつも、その顔には苦痛の表情が浮かんでいた―。

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