公式アカウント

〈取材ノート〉6.15への回帰

2012年02月13日 15:59 コラム

平壌で行われた6.15共同宣言実践北側委員会総会(1月31日)で、旧知の統一部門関係者に会った。新たに委員長に任命された金朎星氏だ。

取材ノート金氏とは、祖国統一3大憲章記念塔の建設場で初めて会った。北南首脳会談で6.15共同宣言が採択される前の年だ。「統一実現のため、総聯が役割を果たしている」と激励された。その後、金氏は6.15履行問題を討議する閣僚級会談の北側団長を務めた。当時の肩書きは、南の統一部長官のカウンターパートとしての「内閣責任参事」。北側記者団の一員として会談を取材した。団長とは、プライベートでも情勢問題で意見を交換し、時には酒宴も催した。

この数年間、北南対話の表舞台に登場しなかった。本人は「いつかまた、一緒に仕事をすることになる」と語っていたが、南で大統領選挙が行われる年に、北・南・海外の統一運動連帯組織の一角で重責を担った。北南当局が断絶状態に陥った状況は、彼に新たな役職を与えた。

金氏は総会報告で「李明博政権の反民族的大罪を徹底的に追及する」と述べた。総書記逝去の際、対決姿勢を露にした政権に「厳しい審判」を下すことを主張し、北・南・海外の連帯による「李明博包囲網」の構築を訴えた。金氏の表情は険しかった。6.15履行がもたらす未来について語り合ったあの時の温和な表情ではなかった。

2012年は、「6.15時代」への回帰を決定づける年にすべきだ。北南が反目せざるを得ない状況にピリオドを打たなければならない。海外同胞が果たすべき役割も大きい。(永)

Facebook にシェア
LINEで送る