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2012/01/30

2012年01月30日 15:36 春・夏・秋・冬

EU諸国はイランの核開発に対する圧力として、イランの原油と中央銀行に対し段階的に制裁を課すことで合意した。米国も昨年末、イラン中央銀行との取引を禁ずる法律を成立。各国が事実上イランから原油を輸入できないようにし、日本や南朝鮮にもこれに従うよう圧力をかけている

春夏秋冬▼イランは、EUとの貿易額は全体のわずか10%ほどで、制裁の効果はないとしている。そのうえで、平和的核開発と原油輸出の権利を奪おうとする西側諸国の暴挙を批判。逆にEUへの原油輸出を禁じる対抗法案を国会で審議した。ペルシャ湾沿岸諸国からの原油輸出の要衝であるホルムズ海峡の封鎖も検討されている

▼苦しむのは輸入国であり市民だ。イラン産原油に合わせた製油設備を持つ国や、制裁への同調を強いられる日本や南朝鮮は先行きに不安を抱えている。安くて良質とされるイラン産原油の流通が減り、ホルムズ海峡が封鎖された場合、世界中で原油価格は高騰する

▼一方、産油国である米国に実質被害はない。そればかりか、目立った成果のない現政権が大統領選の宣伝に利用するのは確実で、危機が進めば軍需産業が潤う。ユーロ圏では、迂回輸入によって石油利権の再構築を狙う動きがあるという。一国の主権を脅かし利権をかすめ取ろうとしている。制裁を誰よりも強く訴えているはイスラエルロビーだとイランは指摘する。(天)

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