東大寺大仏殿の西北に白い土塀をめぐらした一郭が正倉院である。
「正倉」とは本来租税としての稲もみを収納した倉庫のことであり、「院」は周囲にかこいをした一区域を指すから、「塀にとりかこまれた租税収納倉のある一郭」が正倉院で、すなわちそれは普通名詞であった。しかし、時代とともにそのような「正倉」はほとんどなくなり、東大寺のこれだけが残って固有名詞化し、正倉院と呼ばれるようになったのである。
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