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〈スニムのいい話 15〉トックッとソンピョン 1

2009年08月07日 00:00 コラム

15朝鮮では古くから旧暦の正月にトックッ(白餅汁)を、秋夕(旧暦8月15日)にソンピョン(松餅)をご先祖様にお供えし、食べてきました。在日同胞もトックッやソンピョンを食べていますが、そこにはどんな意味があるのでしょう。

トックッは「白餅湯(フィントクタン)」と呼ばれ、「歳饌(セチャン)」の一つです。

「歳」は一つ年をとること。元旦は「歳首」「年首」と言われ、一年の始まりの日という意味です。正月の酒は「歳酒」、年賀のあいさつは「歳拝」と言います。「歳饌」はまさに「歳をいただく」、元旦にいただくご馳走のことなのです。

貧しい家では満足に料理を用意できませんでした。それでもどの家庭でも用意したのが白いお餅でした。うるち米を粉にしてふかし、杵でつき、棒状に延ばして斜めに切った餅を、野菜や肉と一緒に汁に入れたもの、これがまさにトックッです。

一年の始まりに家族でセベ(歳拝)をし、トックッを来客に振舞い食べます。一つ年をとって新年のスタートを切る大事な習慣です。

(お話:尹碧巌・国平寺住職、イラスト:河美香・埼玉初中教員)

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