Facebook

SNSで共有

〈朝鮮と日本の詩人 94〉長谷川龍生

安重根義士を称えて

だれか知らない人間が

立ったまま仮眠のまどろみの中に

一つの駅を発見する。

それは植民地の駅。侵略計画の駅。明治四二年十月二十六日朝はやく

はるか灰色の地平線の見えるハルピンの駅頭だ。

シューバーを着こんだ伊藤博文の前に

ひとりの男が突然現れて

プローニング黒色七連発が火を噴いたのだ。

そのとき、一瞬、

プラットホームの時間が停止した。

伊藤博文がぐしゃりと崩れかかっている。

川上領事が右腕を空間に泳がせている。

森槐南が肩をおさえ、よだれをたらし、顔をひんまげている。

中村満鉄総裁がひっくり返っている。

貴族院議員室田義文が白眼を剥きだし、口から泡をふいている。

ロシヤの出迎武官たちが、ぽかんとして直立不動で眺めている。

伊藤博文の血痕が、空間に止まったまま

変色し、凝固しようとしている。

*************************************

※この続きは会員になれば閲覧できるようになります。

 会員の方は、右か下にある「ログイン」項目にてログインしてください。

 会員登録ご希望の方は、「新規会員登録」にてご登録をお願いします。

 大変申し訳ございませんが、2013年4月20日までに会員登録をしていただいた方も、再度ご登録をお願いいたします。

 パスワードを忘れた場合、「会員パスワード紛失窓口フォーム」をご覧ください。

*************************************

로그인(ログイン)