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〈生涯現役〉李性好さん/済州4.3事件を生き延びた(上)

虐殺の狂風を免れて

済州島の4月はとりわけ美しいという。明るく鮮やかな菜の花が、島いっぱいに咲き誇るからだ。

今年米寿を迎えた李性好さんの胸をせつなくさせるのもまた、幼い日、黄色の花畑のなかで遊んだ記憶だ。

この年の女性としては珍しい長身(168センチ)にも恵まれ、弁も立ち、記憶力抜群の頭脳。平和な時代に生を受ければ、女性政治家として活躍したかもしれない。しかし、李さんは植民地時代の1920年に生まれ、青春時代に島民のほとんどが〝アカ〟に仕立てられて大量虐殺された4.3事件に直面、愛する夫や家族が犠牲になるなど艱難辛苦の道を歩まねばならなかった。

3年前に住み慣れた関東地方を離れ、今は親族が近くに住む大阪・生野区の高齢者専用住宅に暮らす。

あの虐殺の強風が吹き荒れた困難な時代をどう生きたのか。李さんの独白を2回に分けて紹介しようと思う。

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