
大蔵経保存庫
印刷術は中国の四大発明の一つに数えられるが、現存する世界最古の印刷物は新羅時代の仏国寺釈迦塔から発見された経文「無垢浄光大侘羅尼経」であり、印刷術自体も新羅が最初かもしれないということはすでに紹介した。その木版印刷技術を受け継ぎ完成度を高めたのは高麗にほかならないが、とくに1236~1251年に制作された「八万大蔵経」はその頂点に位置するものである。
現在、高麗時代の遺物でユネスコの世界遺産に登録されているのは、慶尚南道の伽耶山・海印寺のみであるが、それはこの八万大蔵経の版木が保管されているからである。制作された当初は江華島に保管されていたが、1398年頃に海印寺に移された。保管庫は風が入る窓と出る窓の大きさを変え換気が全体に及ぶように設計されており、実際に観測を行ったところ年間を通じてほとんど同じ温度と湿度が保たれていたそうである。
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