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〈高麗人参余話 21〉高麗青磁

2003年12月05日 00:00 文化・歴史

2002年6月FIFAワールドカップを記念して上野の東京国立博物館でウリナラの貴重な文化財を展示した「韓国の名宝」展が開かれた。三国時代の金製品、各時代の仏教美術、高麗、朝鮮王朝時代の陶磁器や絵画、書籍、服飾、調度、文房具まで紹介された。私は高麗磁器のなかに人蔘の文様の入った梅瓶(口が小さく、頸が短く肩で膨らみをなし、徐々に狭まって胴裾にいたってやや反転しながら広がる瓶のこと)を見つけて見入ってしまった。この梅瓶は青磁鉄彩象嵌蔘葉文瓶という名前で12世紀高麗青磁全盛期の作品で全面に鉄彩を施した後、表面を人蔘の葉のかたちに掻き落として白土を塗り詰めたものである。蔘葉文は大胆にすっきりと表現されて青磁の釉薬が塗られ、畳付けに粗い砂をあてて焼成した見事なものである。

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