国立ハンセン病療養所多磨全生園の鬱蒼とした森の小道を抜けて国本衛(李衛)さんの住居を訪ねた。蝉時雨が、真夏に別れを告げるかのように一際、喧騒をかきたてていた。
李さんは2冊目の著書 「生きる日、燃ゆる日―ハンセン病者の魂の軌跡」を刊行したばかり。その本を一読した時、圧倒され、畏れにも似た感情に襲われて、しばらく声も出せず、立つこともできなかった。
「生きるに値しない人間として生きてきた。気が遠くなる歳月。…忘れられない家族との別離の悲しみを越えて生きてきた。父の死にも会えず、母の死にも会えず、社会から排除され、社会の裏側の闇の底で、それでもわたしは生きてきた。振り返れば虚しい日々があり、死と向き合う日々があり、気が狂いそうな日々があった」。李さんはこの本の「あとがき」で半生をこう綴っている。
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