全永淑さんにとっては、平壌は正真正銘の故郷である。生まれ育った土地のイメージは、どうにもぬぐいされるものではない。全さんのまぶたに浮かぶ平壌は――。
「端午の節句の日に牡丹峰で真っ青な空に向かってノルティギ(板跳び)遊びをやって楽しかった。冬になると大同江の氷の上で滑ったり。夏は水遊びをしたり…」
万寿台の丘や乙密台、普通門あたりも懐かしい遊び場。生家は金日成広場の辺りにあった。平壌で仲買人をしていたアボジとやさしいオモニ。兄と弟に挟まれた一人娘として、溺愛された子供時代だった。「あんまり私を可愛がるので、兄弟にやきもちを焼かれたもの。小さい頃、平壌冷麺が食べたくなるとオモニに『おなかが痛い』と訴えて、出前を頼んでもらったのを覚えています」
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