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歴史的な平壌対面と南北最高位級会談

2000年06月19日 10:03 暮らし・活動

感激、感涙!同胞もあつかった

南北トップの歴史的な出会い、そして画期的な南北共同宣言…。それは、生まれ故郷を離れた日本でなお南北分断の悲哀を味わう在日同胞にとっても大きな喜びだ。多くの同胞がこの3日間、CSデジタル放送を通じ、熱い平壌の日々をリアルタイムで繰り返し伝える南のテレビに釘付けになった。KNTVによると、普段は1日に2~3件の問い合わせしかないのに、この3日間は特別番組がとぎれるたびに「もっとやらないのか」という電話が1日数10件も殺到したという。金大中大統領が帰還した15日、各地の総聯支部などでは早速、地域同胞らによる祝賀の集いが開かれた。

各地で同胞による祝賀の集いが開かれている(15日総聯川崎支部)

総聯川崎支部 – 統一へ力合わせよう / 「血は水より濃い」実感、民団同胞も共に祝う

「南北のトップが握手したというのに、私たちが手をつながないでどうする」

15日、総聯神奈川・川崎支部が開いた南北共同宣言を支持する集いには、民団に所属する同胞たちも参加し、民族の大慶事を共に熱く祝った。

李漢洙委員長が南北共同宣言を読み上げると、大きな拍手が沸き起こった。支部事務所は、団体所属を超えて集まった90余人の同胞たちの熱気で満ちていた。

「総聯だろうが、民団だろうが、統一を願う気持ちは同じだろう。在日同胞が統一のために何ができるか、改めて考えなくては」 (総聯中央浜町分会の郭州孝分会長)

「『血は水より濃い』という言葉の意味が実感として沸いてくる。川崎だけでも、思想はさておき1つになろう」 (民団川崎支部の朴勝福常任顧問)

来る8月末には、川崎朝鮮商工会と川崎韓国商工会議所が初めて8.15記念行事を共催することになっている。

「私たちは互いに知っている同士。結婚式なんかで会うと分け隔てなく付き合うのに、8.15行事なんかを別々にするなんてさびしいことだ」 (韓国商工会議所の鄭在洙会長)

集いでは、神奈川朝鮮初中高級学校第1期の同期生でありながら、今は総聯、民団と所属を別にする同期生たちが肩を組み、一緒に合唱するシーンもあった。

女性同盟支部の全絹枝副委員長は高ぶる声で、「まさに民族の涙、喜びの涙をたくさん流した。みんな一緒に統一に向かって力を合わせていきましょう」と呼びかけていた。

西東京中部支部 – 今までの苦労報われる / テレビに釘付け、仕事できず、〝天国の夫と一緒に見たかった〟

15日、総聯・女性同盟合同で行われた西東京中部支部・南北最高位級会談成功を祝う集いは、50余人の参加者の笑いと涙、拍手と歓声で溢れた。

総聯支部の林春澤顧問が乾杯の音頭を取ったのに続き、平壌の熱い3日間を報じたテレビ番組などを編集したビデオが上映され、6人の同胞が感想を述べた。

「3日間、テレビの前に釘付けで、仕事にならなかった」「テレビを見ながら涙が出て仕方なかった。どのくらい涙が出たのかも分からないほど。天国にいる夫と一緒に拍手したかった」

「南北最高位級会談の成功は金正日総書記のおかげだ。今までやってきたことが報われた」

笑いと涙が入り交じる会場のあちらこちらで「乾杯!」の声が響く。

杯が重ねられ雰囲気が高まるなか、水だけ飲む同胞がいた。総聯東大和分会の魏坪良分会長は肝臓を患って以来、好きだった酒を絶っていた。

「でも今日は一口だけ飲んだ。統一の味は最高だ」

集いでは南北共同宣言が高らかに読み上げられた。そしてみんなで「われらの願いは統一」を合唱した。集いは、参加者の万感の思いを込めた「祖国統一万歳!」のかけ声で終わった。

総聯茨城、朝大、各地の朝高 – 「朝鮮人で良かった」 歴史的瞬間、授業中に生中継 / 「統一すれば世界で一番!」

総聯茨城県本部は、15日夕、水戸市の朝鮮会館で「歴史的北南共同宣言を支援する集い」を開き、民族の慶事を祝った。

総聯県本部の朴一委員長が調印された5項目の共同宣言を朗読した後、「統一のために活動してきた今までの苦労があって、歴史的な合意が実現した。統一を実現するために頑張りましょう」とあいさつし、乾杯した。

生後3ヵ月で日本に来たという女性(73)は「感無量です。26年前に亡くなった夫にも見せてあげたかった」と声を詰まらせていた。

一方、茨城朝鮮初中高級学校では14日の昼食時に、生徒と教職員が食堂に集まり、ケーキとジュースで乾杯して会談の成果を祝った。また、13日に金大中大統領が平壌の順安飛行場に下り立ったテレビ中継を録画し、児童、生徒らに見せた。

東京・小平市の朝鮮大学校では15日、南北共同宣言を支持する緊急の集いを開催。

金正日総書記と金大中大統領が共同宣言に署名した場面の録画を放映したあと、南時雨学長が共同宣言を朗読した。

また、政治経済学部の呉圭祥学部長、教育学部の梁玉出講座長、朝青朝大委員会の金勇柱委員長(政治経済学部3年)らが演壇に上がり、統一への熱い思いを語った。金委員長は「僕たちは祖国が統一した時に活躍しなければならない世代。北と南を繋げる人間として、統一した祖国を見据えて、何か貢献できる人間になりたい」と決意を語っていた。

朝大では17日、日本の大学や専門学校に通う同胞学生と共に共同宣言を支持する焼肉パーティーを開いた。

神戸朝鮮高級学校では、13日、テレビの生中継を各教室にも同時に流し、金正日総書記と金大中大統領の対面が実現した歴史的瞬間を全生徒、教職員が見守った。

そして16日には祝賀の集いを開き、生徒や教員らが思いのたけを語った。

同校の康哲豪くん(1年)は、「金正日総書記と金大中大統領が握手をする姿を見て、祖国が統一するということを確信した。統一すれば私たちの祖国は世界で1番になれる。朝鮮人に生まれて良かったと思ったし、ウリマル(朝鮮語)や歴史をもっと勉強しようと思った」と話していた。

(朝鮮新報)

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