〈女子器械体操〉キム・ウニャン選手が平均台で金
朝鮮、金6、銀7、銅9で国別5位につける
【仁川発＝李永徳】25日、女子器械体操の平均台種目に出場したキム・ウニャン選手は、念願だった一番高い表彰台に立ち、高く舞い上がる朝鮮国旗を眺めていた。喜びや感動、達成感のあまり、その瞳にはとめどなく涙が溢れ出ていた。女子器械体操ではホン・ウンジョン選手が個人跳馬で金メダル、団体戦で銀メダルを獲得したのに続き、3個目のメダル獲得となった。25日時点で朝鮮選手団は金6、銀7、銅9のメダルを獲得し、国別メダル数ランキングで5位につけている。
涙、涙の金メダル
競技前日には跳馬で優勝したホン・ウンジョン選手の表彰式を見ながら号泣。チームメイトの活躍を素直に嬉しがり、その晴れ姿に自身を重ね合わせていたことだろう。
平均台では1番手に登場。リズムに乗った踊りや跳躍、そしてバック転や側転からの前宙など多彩な技を披露し、最後は2回転バック宙を華麗に決めて着地も完璧に決めてみせた。難度6.3の演技で14.700点を記録。あとは他の選手の結果を待つだけだった。
緊張の面持ちで見守りながら、他の選手たちの結果が出るごとにメダルへの期待が胸をいっぱいにしていった。強豪、中国の2選手ともキム・ウニャン選手の記録を上回ることが出来ず。キム・ウニャン選手の目にはすでに涙が溜まりはじめ最後の選手の結果が出た時、大粒の涙が頬をつたっていた。コーチたちとがっしりと抱き合う姿がオーロラビジョンに映し出され、会場からは万雷の拍手と歓声が鳴り響いた。
会場に駆けつけた「南北合同応援団」も「ウリヌン、ハナ（我らはひとつ）」「民族和解の窓、南北選手たちを熱烈に応援します」と書かれた横断幕を掲げ声援を送っていた。
試合後、キム・ウニャン選手は「（金メダルは）これまで練習で流してきた汗の結晶だ。祖国と人民たちに喜びを与えられたと思うと涙が止まらない」と最後まで顔をくしゃくしゃにしていた。
射撃でメダル3個
一方、キム・ソヨン選手は同競技で5位、カン・ヨンミ選手が床で5位、男子はキム・ジンヒョク選手が平行棒で6位の成績を残した。
射撃では10mランニング・ターゲット団体戦で1.705点を記録し銀メダル、個人戦でチョウ・ヨンチョル選手が決勝まで進出し銀メダルを獲得した。射撃でのメダルはトラップ団体戦での銅メダルに続き3個目だ。
男子器械体操の跳馬決勝では同種目の優勝候補、リ・セグァン選手が出場したが4位に終わった。リ選手は1回目の試技で難度6.4の技に挑戦したが着地に失敗し、得点は14.166と低調だった。2回目の試技では自分の名前が用いられている難度6.4の「リ・セグァン」（側転跳び1/4ひねり前方かかえ込み宙返り1/2ひねり後方かかえ込み宙返り）を華麗に決めてみせたが1回目のミスを挽回するには至らなかった。
（朝鮮新報）