〈女子器械体操〉貫禄の金メダル、朝鮮選手団4個目/跳馬、ホン・ウンジョン選手

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(사진 로금순기자)
〈仁川アジア大会・器械体操〉貫禄の金メダル、朝鮮選手団4個目/跳馬、ホン・ウンジョン選手

【仁川発=李永徳】24日、女子器械体操の跳馬種目で朝鮮が誇る「跳馬の女王」、ホン・ウジョン選手が魅せた。力強い助走からロイター板を踏み込み、宙返りから流れるようなひねりを入れて着地。ホン選手の満足げな笑顔とこの種目一番の歓声と拍手が全てを物語っていた。演技の美しさや難度、跳躍の高さ、全てにおいて他の追随を許さなかった。朝鮮選手団にとっては4個目、重量挙げ以外の種目では初となる金メダルを手にした。

手を高々に上げ、声援に応えるホン・ウンジョン選手(写真:盧琴順)
手を高々に上げ、声援に応えるホン・ウンジョン選手(写真:盧琴順)

国の期待を一身に背負い

ホン選手は同種目での2006年ドーハ・アジア大会の銅メダリストであり、2008年北京オリンピック金メダリスト。

1回目の試技で難度6.3点の技を取り入れ15.533点、2回目には難度6.4点の技に挑戦して15.166点。平均15.349点を記録して2位に0.599点の差をつけてアジアの頂点に立った。

会場では朝鮮選手団の役員や女子シンクロ、男子器械体操のメンバー、「南北合同応援団」の市民らが絶えず熱い声援を送り、応援団の赤いTシャツ、白地に水色の朝鮮半島が描かれた統一旗が観客席を彩った。

「ホン・ウンジョン!ホン・ウンジョン!」。応援団たちは選手たちに力を与えようと声を枯らし、金メダルが確定した時は「ウリヌン、ハナ(我らはひとつ)」を合唱。観客席の反対側にいた朝鮮選手団らもその思いに共鳴し、手拍子をしながら歌を重ねた。ホン選手の快挙が、北南の人々の統一を願う気持ちをいっそう近づけていた。

ホン選手は昨年も世界選手権大会で銅、東アジア競技大会で金を獲得したが、そんな実績とは裏腹に近年は怪我に悩まされ続けてきた。アジア大会を控えて「肩や足を負傷してすごくつらかった時期もあった」と話す。実際、跳馬のあとに行われた段違い平行棒では肩の痛みのために棄権を余儀なくされた。

満身創痍だったが、それでも歯を食いしばってこれたのは「自分に対する国の期待が大きいと実感していたから」。そして安堵の表情を浮かべながら「祖国の人民たちに喜びを与えられて本当に嬉しい」と語った。

チョ・ユニ監督は「ウンジョンは歳を重ねるほどに身体的、精神的能力が向上している。彼女自身も、コーチ陣も(2016年のブラジル)オリンピックでも結果を残せると信じているし、その決意で燃えている」と語った。

(사진 로금순기자)
女子器械体操・平行棒決勝にて銅メダルを獲得したカン・ヨンミ選手(写真:盧琴順)

重量挙げで7個目のメダル

一方、女子段違い平行棒決勝ではカン・ヨンミ選手が出場。演技の途中で落下したものの、その後挽回し13.633点で銅メダルを獲得した。カン選手は「ミスがあったので全然満足はしていない。練習を積んで次の大会ではもっと高い成績を収めたい」としながら、南の市民たちの応援は「しっかりと耳に入ってきた。声援を送ってくれて本当に感謝している」と笑みを浮かべた。

女子重量上げ69㎏級ではリョ・ウニ選手が銀メダルを獲得。スナッチでアジア大会記録(115㎏)を破る121㎏を、ジャークで141㎏をあげ総合262㎏。朝鮮重量挙げチームに7個目となるメダルをもたらした。

男子器械体操の床種目には跳馬の優勝候補筆頭と目されているリ・セグァン選手が出場したが14.533点で6位にとどまった。

(朝鮮新報)